屏風岩 東壁ルンゼ


2009年9月19日〜22日
日置・坂地(記録)


 昨年の秋以来(日置さんは数年来)の宿題になっていた東壁ルンゼを、昨年とうってかわって雲ひとつない秋晴れのもと、登ることができました。


19日
 高速の混雑を見こして、朝7時に阿倍野を出発したが、すでに混雑は始まっていた。平湯のアカンダナ駐車場着、15時すぎ。徳沢に着く頃には薄暗くなりかけていた。ツェルトを張ってビールを1本飲んで寝る。


20日(晴)
 今日はT2まで、ということで、ゆっくり起きて用意をする。朝食を食べてくつろいでいるとき、ぼくらの前を通り過ぎていった登山者を見て日置さんが、「柳川さんと違う?」というので、後ろから声をかける。やはりTENSIONの柳川さんで、北鎌尾根に行くところでした。


 明日の夜も屏風の頭に泊まって、常念・蝶から朝日が昇るのを見たいという日置さんのリクエストがあったので、横尾で持ってる容器にすべて水を入れて出発。


     


 取り付きから見上げると下部岩壁に1パーティ取り付いていた。下部岩壁なんて寝ているから楽勝だろうと思っていたのに、荷物が重くて思ったより疲れた。


 下部取り付き


 下部岩壁


 下部岩壁を上がっていって上部が見えるようになると、東壁ルンゼも東稜も数パーティ取り付いているのがわかった。草付きをかき分けて中央バンドでくつろいでいると、東壁ルンゼからの落石がひどいので、T2に移動した。ここを陣取ったことを示すためにツェルトを張ったが、誰も来なかった。僕はマットとシュラフカバーしか持っていないのに、日置さんのザックからは寝袋やダウンの上下が出てくる。どうして小さなザックにあんなものが入るんだろう。


21日(快晴)
 この荷物を持って、ハングを越していくのかと気が重かったが、日置さんも同じことを考えたようで、屏風の頭で日の出を拝むプランは没にして、要らないものをここに残して、登攀後は登ってくる人の邪魔にならないルートを懸垂下降で降りてくることにした。


  上部1ピッチ目


 日置さんが上部1ピッチ目を登り始めたので、去年奇数ピッチを登った僕は、今年は偶数ピッチを受け持つことになった。去年はしんどいと思わなかったけれど、なぜか今年は体が重くてしんどかった。への字ハングは足が着くから楽だと書いてあったが、下の宙ぶらりんになるハングの方がよっぽど楽だった。楽だ、楽だと書いてあるから、乗り越したら終わりと思っていたら、越えてからもリングのとれたボルトが続いていた。
 5連休だから今日も何パーティか現れるだろうと思っていたが、みんな天気予報の確実なうちに登ろうと計画を立てたようで、この日は前日と違って、東稜すらひとかげがなかった。(下部岩壁を登っているパーティがいたが東壁ルンゼには来なかったようだ) おかげで、僕らは気兼ねなく東稜を懸垂下降して戻って来ることができた。

 東稜を懸垂下降

 終了してからT2に戻り、荷物をザックに詰めてT4経由で帰ってきた。T4尾根を降りたら暗くなってきた。横尾までカップヌードルを食べることだけ考えて歩いていたのに、カップヌードルは売り切れていた。もし、ここにお酒を飲まない堤さんがいたら、ガックリ落ち込んでしまったところだが、我々にはビールという代替品が存在したので、各自1リットル買い込んでツェルトを張りに行った。


22日(曇りのち雨)
 朝から曇っていて、山は雲の中。徳沢に着く頃にぱらぱら雨も降り出してきた。まさか雨になるとは思わなかったので、雨具はザックの一番底。徳沢の便所の前でザックの中身を全部出して、雨具を着た。上高地まであと1時間半もってくれたら良かったが、もし雨が1日早かったら、登れないところだったのだから、ラッキーだったとしておこう。



*A2のハングを越えるのにイージーデイジーを使うと非常に楽だった。ただし、慣れないと、こんがらがってよけい疲れるので、よく練習してしてから本番にのぞむこと!





*リングの取れたリングボルトに使うリベットハンガーは、市販のものを買えば ひとつ400円もするのでコーナンでワイヤーを買ってきて自作した。心配していた強度も問題なく、使い勝手もなかなか良かった。今度作るときは、ボルトに何本も巻かれた細引きをくぐらせ易くするために、もう少しボルトに掛ける側の輪を大きくしようと思った。







(坂地)